空き家対策「先進地」と高岡市
高岡市では、現在「特定空き家」に指定されているのは1件だけです。
これまで5件特定空き家に指定されましたが、
所有者が解体するなどしたため、1件だけとなっています。
行政代執行はありません。
それはそれでいいのですが、「特定空き家」をどう定義するかは今後、ますます大事になってきます。
高岡市では、国のガイドラインに沿って、指定しているそうですが、
それほど深刻に老朽化していなくても、瓦が落ちたりする住宅もあります。
高岡市福岡の中心部では、瓦が落ちたことから、ある道路が2年間にわたって通行止めされています。
住民にとっては、大迷惑です。
「特定空き家」に指定すれば、所有者を「指導」しても改善しない場合、「勧告」「命令」へと進むことができます。
「特定空き家」への指定がポイントとなります。
「特定空き家」の指定、実は自治体の裁量の部分が大きいのです。
千葉県香取市。人口はおよそ7万人ですが、
こちらでは、21年度までに特定空き家に指定したのは450件です。
そのうち、行政処分である「命令」を出した件数は39で、全国トップ。
行政代執行で、解体や部分解体したのは、17件です。
こちらも全国一位です。
香取市独自で、11の判断基準を設け、
2つ以上基準に達していたら、「特定空き家」になるのです。
令和3年5月までは1つだけでした。
その基準は、屋根が落ちてきそうな状況や雑草が放置されていることなどを
あげています。
危険な空き家を減らすため、幅広く「特定空き家」にしているのです。
その成果も出ています。
空き家の撤去や修繕、活用が進み、特定空き家は82件まで減ったのです。