石原元知事、密かなライバル!?

石原慎太郎さんが亡くなりました。

お会いしたことはありませんが、ご冥福をお祈りします。

遠い存在なのですが、報道記者として、ずっと意識してきた方でした。

 

「政治家と物書き」。

2つの肩書は、僕と同じです。

もちろん、石原さんは東京都知事で、ベストセラー作家。

こちらは、高岡市議会議員で、売れない作家。

 

違いはありますが、一度だけ、肩を並べたことがありました。

2011年に同じ時期に本を出したのです。

東日本大震災を経験し、やむにやまれぬ思いで筆をとったのは同じです。

意気消沈した日本人よ、立ち直れ。

そんなメッセージを伝えたい。

それは石原さんと僕には共通していました。

 

 

僕が出版したのが「清貧と復興 土光敏夫100の言葉」(文藝春秋)。

僕にとっては最初の著作で、唯一のベストセラーでした。

 

一方で、石原さんは「新・堕落論ー我欲と天罰」(新潮社)。

ある時期、紀伊国屋や三省堂では、ベストセラーで肩を並べたのです。

ずらっと平積みされた書店。

「石原慎太郎と出町譲」。

本屋で隣同士で、お互いの本が平積み。

それを見ると、嬉しかったですね。

亡くなった妻はいつも書店回り。

「石原さんに負けないように本3冊買ったから」。

僕の本をいつも買ってくれていました。

 

全国紙の売れ行きランキングでも、石原慎太郎と出町譲の名前が抜きつ抜かれつでした。

出している出版社は、文藝春秋と新潮社というライバル。

僕はひそかに、「ライバルは石原慎太郎」と考えていました。

 

石原さんの「新・堕落論」は、坂口安吾の「堕落論」の現代版。

東日本大震災を踏まえて、日本人よ立ち直れ。アメリカ追従を脱しろ。

そんなメッセージを記した本です。

素晴らしい本です。皆さま、お読みになられたらいかがでしょうか。

 

政治家になってふと思います。

石原さんは曖昧な言葉でなく、ストレートに発言。

曖昧な言葉でその場を取り繕うことはなかったですね。

しかも、その実行力。驚きますね。

歌舞伎町浄化作戦を打ち出し、新宿から暴力団を締め出したのも石原さんです。

 

石原さんは、スモールサクセス(小さな成功)を連発したのです。

主要政策については、テレビや新聞でたくさん取り上げられるので、あえて書きませんが、

石原さん、増え続けるカラス対策についても熱心でした。

早い段階で、カラス退治を打ち上げました。

捕獲とゴミ処理を徹底し、東京都からカラスを一掃しようとしたのです。

それは成功しました。

2001年には、東京都には3万6400羽いましたが、

そこから急減。

2020年には1万1000羽に減少しています。

多い年には1万8000羽も捕獲したのです。

 

石原さん退任後も、東京都民は石原さんのおかげで、

カラスの問題に悩まされていないのです。

高岡でも、カラスは大問題だと思います。

来年度の予算で、カラス対策はどれだけ盛られるのか。

それをチェックするのが、市議会議員の役割だと思います。

石原さんの訃報を知って、

改めて政治家として何をすべきか、考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

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