100年前「瀬戸大橋」提唱・・・ある県議の先見性
きょうは県議会議員選挙です。
議員とは何か。
どんな議員が理想なのか。
ふと、今年初めに会った、大手マスコミの社長の言葉を
思い出します。
その社長は記者上がりで、私にとって30年来お付き合いしている方です。
彼は、歴史にも造詣が深いのですが、市議になった私に開口一番こういいました。
「出町くん、香川県議会議員の明治時代に瀬戸大橋構想を提唱した大久保 諶之丞(おおくぼじんのじょう)って知っているか。
彼は明治時代に、明治時代に瀬戸大橋構想を提唱した人物だ。そんな100年先を見据えた政治家になった欲しい」
不覚にも大久保を知りませんでしたが、調べてみると、なかなかの偉人です。
大久保はもともと、香川県の大地主の家に生まれました。
生家の近くには、峠があります。
曲がりくねった細い道を歩きながら、
大久保は早くから道路が大事だと考えていました。
大久保家は大地主として代々、社会奉仕しており、
その血を受け継ぎます。
そして私財をなげうって、道路を改修したのです。
驚くべきは、四国新道。土木技術や測量を学び、私財を投じて完成させたのです。
北海道開拓にも熱心で、
移民には自ら資金を出し、毎年数百人北海道に移住させたのです。
大久保は巨額の財産を引き継ぎましたが、
そのお金は結局、道路建設などに投じられ、
最終的には、3度の食事もできないほどでした。
1889(明治22)年5月23日、讃岐鉄道開業式で挨拶し、四国と本州を鉄橋で結ぶ構想をぶち上げたのです。
当時の人々は、驚嘆しました。
「ほら吹き」とも言われましtが、
それから99年。瀬戸大橋は’1988(昭和63)年4月10日に開通したのです。
総事業費1兆円1300億円の巨大プロジェクトです。
「個人は質素に、社会は豊かに」を貫いた政治家ですね。
一議員ですが、私も「100年見据える政治家」になりたいですね。