「けんか山」と「ねぶた祭り」
「けんか山」と呼ばれる、
「伏木曳山(ひきやま)祭」が3年ぶりに開催されました。
私が行ったのは、午前10時半ごろ。
正直、その迫力に驚きました。
山車は何度も細い道をカーブしました。
若者たちが声を掛け合いながら、重い山車を押していました。
余りに狭い道では、あわや門の住宅の窓ガラスに
ぶつかりそうな場面にも出くわしました。
道路のコンクリートが削れ、山車が通った後には、
関係者が掃除していました。
山町筋の御車山祭りとはまた、別の雰囲気がありますね。
もっと知れ渡れば、全国版になるのではないでしょうか。
山車を曳く人は朝の6時から、夜の12時まで、汗をかきます。
交代なし、18時間ぶっ続けだそうです。
けんか山と銘打っていますが、
曳き手同士のけんかはもちろん、
飲酒も御法度です。
皆さまの奮闘と礼儀正しさに頭が下がります。
ずっと伝承していきたいですね。
「けんか山」。
その名前通り、山車は、互いにぶつかり合います。
地元では「かっちゃ」と呼ばれています。
夜の時間に行われ、祭りのピークを迎えます。
周辺には屋台なども出ていて、
多くの人でにぎわっていました。
5月1日の御車山祭りは、雨天のため中止になりましたが、
御車山会館の入館者は1万229人。
去年の11倍でした。
5月の来年こそは2つの祭りともに開催してほしいと、期待しています。
経済効果があるのです。
そんなことを思って、今日付の日本経済新聞を読んでいると、
祭りの経済効果の特集記事がありました。
すごいタイミングと、興味津々で読んでいました。
すると、その中で、地域に最も影響力のある祭りとしていたのは、
青森の「ねぶた祭り」です。
6日間の期間中の集客数は285万人。
青森市の人口の10倍の観光客が訪れ、街が潤います。
県のGDPの1%稼いでいます。
全国版になったのは、1960年代に観光協会が
全国にPRしたためだと言います。
そして北陸版では、おわら風の盆を取り上げています。
20万人の観光客が訪れます。
富山市だけでなく、県内全域のホテルで利用者が増えるそうですが、
頭の痛い問題もあります。
「おわら別荘」です。企業などが接待用に取得し、
おわらの期間だけしか人が住まないのです。
祭りの経済効果は、軽視できません。
日経新聞によれば、コロナ前に全国で5300億円。
これは、清酒業界の出荷金額4100億円を
大幅に上回っています。
「けんか山」。
日本全国の有数の祭りになるのでないかと思います。