お役所言葉「検討」を追放
毎日市民の方々のお話を聞きながら、6月議会に向けて準備をしています。
何を質問するのか。いろいろ考えています。
12月定例会、3月定例会の答弁書を改めて読んでいると、
「検討」という言葉が多くありますね。
これは典型的なお役所言葉です。
それを読みながら思い出すのは、
30年前に親しくさせていただいた当時の出雲市長、岩国哲人さんのことです。
私は時事通信の記者として頻繁にお会いし、
うちの長男、哲太郎が誕生した際、岩国さんから「哲」という字をお借りしました。
岩国さんは、ニューヨークのメリルリンチに勤めていましたが、
急きょ退社し、出雲市長になりました。
市長在任中、「行政は最大のサービス産業」と銘打って、土日の行政サービスや総合福祉カードの導入など
さまざまな改革を実施し、出雲市はわずか2年で、
トヨタ自動車やソニーと並んで、日本で最も優れた企業として表彰されました。
どうしてこんな短期間で出雲市役所は変わったのですか。
その質問に対して、この岩国さんは私にお役所言葉を追放したことも
影響していると答えました。
例えば、役人はよく「検討します」といいますが、
岩国さんは、職員に対して、この言葉を御法度にしたのです。
まずその場で「できる」「できない」と回答するように
指示しました。
その上で、回答できないものについては、「1週間以内」「1か月以内」「3か月以内」の
3つの期限を設定し、回答するようにしたのです。
「3か月以内」というのは、市議会にかけなければならないケースです。
アメリカの証券会社で培われたスピード感覚を導入し、
出雲市役所があっという間に変わったのです。
岩国さんは就任からわずか半年で、今でいう出雲駅伝を実現しました。
富士通にスポンサーになってもらい、
フジテレビの全国放送枠で始めたのです。
私が島根県に赴任したのは1992年。
岩国市政が誕生して3年目でした。
さまざまな変化を目の当たりにしました。
さて、6月定例会。
何を質問するか。決まったらまたお伝えします。