空き校舎変身、賑わいの拠点に・・・全国の活用率は〇%、

 

高岡市では、今後10の空き校舎が生まれますが、

基本的には「解体・売却」という方針です。

有利な地方債を使うためとしており、

転用は考えていません。

転用とは、小学校の校舎を保育園の園舎にしたり、博物館にしたり。

別の用途で使うことです。有利な地方債では、この転用で使うことも可能です。

しかし、高岡市では、なぜか、「解体・売却」に拘っています。

転用とはそんなに珍しいことなのでしょうか。

 

高岡の現状からみると、

昨日付の日本経済新聞は驚きでした。

全国の廃校となった校舎の跡地について驚くべきデータを伝えているからです。

文部科学省が2022年3月に公表した「廃校施設等活用状況実態調査」をもとに、

日本経済新聞がアンケート調査を実施。

その結果、活用率は、全体で64%でした。

活用されていないのは、わずか36%なのです。

富山県では、活用率は70%。トップの山梨県では実に84%なのです。

この活用率というのは、02~20年度に廃校となった公立の小中学校や高校などのうち、

21年5月時点で再利用されている割合です。

 

人口減少で、毎年数百の廃校が出ていますが、

空き校舎は生まれ変わっているのです。日本経済新聞は、専門家の言葉として、

「コミュニティーの核だった校舎を放置すれば地域の衰退を助長しかねない」と報じています。

 

全国の事例を伝えています。高齢者住宅、大人向けの学びの寺子屋、おもちゃ博物館、グランピング施設などの活用例を挙げています。

その中には、氷見の「ひみラボ水族館」も紹介されています。

空き校舎を転用したのですが、年間1万人が訪れているといいます。

 

私が目を引いたのは、長野県飯綱町の小学校2校を改装して2020年にオープンした複合施設です。

2つの小学校が「WEST」と「 EAST」に分かれています。

牟礼西小学校を再生した「WEST」では

「自然・スポーツ・健康」をテーマに掲げています。

人工芝のサッカー場のほか、フィットネスクラブ、合宿に使える宿泊施設などを備えています。

コインランドリーや食堂もあり、近隣住民が気軽に集まれる場として親しまれているそうです。

三水第二小学校を再生した「EAST」は

「食・農・しごと創り」がテーマ。同町特産のリンゴを活用したシードル醸造所「林檎学校醸造所」や、

企業の開発拠点が入居。自由にものづくりができるワークラボやコワーキングスペースなども設置しるそうです。

日本経済新聞は「施設の機能を単一に絞るのではなく、住民のニーズやまちづくりの課題を踏まえて、多様なテナントを入居させているのが特徴だ」と伝えています。

さまざまなことが想定されます。