御車山祭りとシビックプライド
きのうの高岡御車山祭。晴天の下、大成功だったと思います。
関係者の皆さま、お疲れ様でした。驚いたのは人の数です。
御車山祭りには人を引き付けるパワーがあるのです。
関係者の方々の奮闘、頭が下がります。
ふと思い出したのは、シビックプライドという言葉です。
シビックプライドは、単なるまち自慢や郷土愛ではありません。
「ここをよりよい場所にする ために自分自身がかかわっている」という、当事者意識に基づく誇りです。
いわば「高岡愛」です。
さて、私は2日間、御車山祭りを堪能しました。
まずは、前日の宵祭(よいまつり)。
山町筋の各町山宿で神を迎える神事が行われました。
山車7基のうち3基がライトアップ。
大勢の観光客が街を歩きました。
私は、各町の山宿(やまやど)に挨拶に回りました。
ここには町内の人たちが集まり、熱気にあふれていました。
そして、祭り当日は圧巻でした。
7基の山車が街を回りました。
それぞれの山車は、高岡の伝統工芸の技術がちりばめられています。
まさに豪華絢爛ですね。
山車が通る際に、ぎぎーっと軋む音がまた、臨場感を漂わせました。
市の中心部に勢ぞろいする山車。
大勢の見物客で身動きがとれないくらいでした。
「御車山は大好き。東京にいた際にも必ず帰省し、見ていました」
「初めて見たが、豪華さにびっくりした」。
いろいろな声を聞きました。
この御車山、7基ありますが、
当日までに部品を組み立てて、終わればまた、解体し、箱の中に収納します。
前田利長が高岡城下の町内に分け与えたのが由来と
言われています。
国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産にもなっており、
全国的にも有名な山車です。
長い歴史が今も息づいているのです。
そして夜は、街中には驚くばかりの数の高校生がいました。
目当ては、祭りに伴う露店です。
容器に山盛りの唐揚げを食べている男子高生いれば、
スイーツを食べ歩きする女子高生もいました。
私が高校生の時には、露店だけでなく、見世物小屋なども
ありました。当時の雰囲気を思い出させる風景でした
しかし、ふと、現実に戻ると、厳しい数字を目にしました。
富山県はこの祭り当日、5月1日、4月1日時点の
人口統計を発表したのです。
それよれば、高岡市の人口は162236人。
2020年に比べると、4157人減少しています。
減少者数は富山市に次いで2位ですが、
富山市に比べ、減少スピードは、1・5倍ほどです。
高岡の人口は、加速度的に減少しているのです。
祭りで多くの人を見た後だけに、
現実に引き戻された気分になりました。
この厳しい現実を克服するにはどうすべきか。
冒頭でお伝えしたシビックプライドが大事です。
「だめやちゃ」「なーん変わらん」。高岡市内ではこんな言葉がよく聞かれますが、その気持ちを切り替えなけばなりません。
シビックプライドがあれば、自分からまちに何かやってみようという気持ちが起きてきます。
祭りもそうですし、行政もシビックプライドを育む政策が必要となっています。
空き校舎の活用などで、住民参加というのは、
まさにシビックプライドを育むきっかけとなります。
シビックプライドで「高岡再興」を目指します。