政府が「空き家増税」高岡市は

 

「空き家で放置すれば、増税になる仕組みをつくれませんか」。

僕は3年ほど前に、ある高岡市民からそんな相談を受けました。

当時は、まだ記者でしたが、少し調べてみたことあります。

 

どうして何年も放置されているのでしょうか。

その理由の一つは、放置している方が、税金が安いからです。

住宅が立つ土地には、固定資産税が6分の1に減額される優遇措置があります。

これは、高度成長時代に、農地をどんどん宅地にしようという

流れで、できた優遇措置です。

これが老朽空き家を解体して更地にせず、放置する一因です。

壊すと、一気に固定資産税は跳ね上がるのです。

 

人口増加時代の優遇税制で、人口減少時代には合わないものですが、

政府は大きく動き出します。

今日付の読売新聞によれば、国土交通省は「空家対策特別措置法」を改正する方針を固めました。

「住宅としての固定資産税の優遇措置を解除し、適正管理や有効活用を促す。23日召集の通常国会への改正法案の提出を目指す」。

つまり、「空き家増税」となるのです。

実はいくつかの自治体では、こうした「空き家増税」に踏み切っています。

例えば、兵庫県の神戸市や尼崎市です。

神戸市では、20年度に税優遇を見直し、70ほどの物件を控除対象から外したといいます。

この結果、所有者側が修繕や解体に応じたりするなど一定の効果を上げているといいます。

2015年の総務省通達で、自治体でも、固定資産税の扱いは裁量が大きくなり、

やる気になれば、「空き家増税」ができるのです。

 

政府は動きます。次は高岡市の番です。

空き家対策は待ったなしなのです。